○月×日 天気:晴れ 風強し

今日は弓の訓練も兼ねてDespiseへと足を運んだ。
流石に昨日のような弓を託されてはこちらもそれ相応の
力がなければ弓に、そして依頼主に失礼というものだ。

今日は弓の訓練と忍術の訓練を交えてみた。
即ち、弓を射ながらAnimalFormで変身をするという
ものである。基本的に弓を射るのは遠くから
なので、変身を間に入れながらでも問題はない。
殲滅力にしても全く落ちないのを確認したので
次回からもこの手法を取り入れていこうと思う。
また、忍術書よりSurprise AttackとBackstabという
攻撃方法も習得した。Backstabについては高い
集中力を要するため、技術的な面からであれば
可能だが暫くは使うことは難しいだろう。Surprise
Attackもなかなか成功しない。これは要練習か……
ともあれ、新たな練習方法は習得できたと思われる。

家に帰り、次回のため矢を補充しようとセキュアを
覗くと矢が大量に置いてあった。これはどうしたことかと
Aliceに尋ねると、どうやら雪乃嬢が新たな狩場を
見つけたらしくそこで調達してきているのだという。
だからといって……この量は半端ではない。軽く見て
4000本ほどはなかろうか。と、雪乃嬢が戻ってきた。
私が尋ねるより早くセキュア内と同程度の矢を放り込み
また意気揚々と去っていってしまった。…これで8000本
なのだろうか。すごい数である。まぁ、これで暫くは
弓の練習には困らないだろう。

夜、酒場に行ったはずのAliceが戻ってきた。
私以外はポーカーをして寛いでおり──私は同じ机で
読書をしていたのだが──その中の雪乃嬢を見ると
二言三言交わした。そして雪乃嬢はAliceに自分の
カードを渡したかと思うとすぐに外へと駆けていって
しまった。どうしたのかと管理人が尋ねると、昨日
雪乃嬢がぼやいていたLesserHiryuが手に入ったとの
こと。Aliceが酒場の面々に依頼して色つきの龍を
確保してもらったようだ。

「この頃頑張ってくれてるからね、あの子は。だから
 ちょっとしたプレゼントよ」

と苦笑しながら話す彼女を見て、しかしその顔からは
嬉しさも感じ取れた。そうして二人に見せた手札は
ストレート・フラッシュ。親である管理人がしっかりと
搾取されたようだ。ちなみに報酬金はどうしたのかと
私が尋ねると、自分のコレクションである宝石を袋に
詰めて渡したとのこと。ある程度の重さだったので
換金すれば相当な額になるだろうとのことだった。
仕事内容と釣り合っているかは謎だけどね、と
苦笑は避けられなかったようだが。

ともあれ、これで雪乃嬢の念願も叶ったようだ。
彼女が帰ってきたときの喜んだ顔が見ものである。


		
	
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